Signs Of The Day Of Judgement

Articles Subject Information
Title: Signs Of The Day Of Judgement
Language: Japanese
The Writer: Muhammad Bin Ibrahim Al-Tuwajre
Translation: Saeed Sato
Reviewing: Fatiha Sato
Publisher: Islamic Propagation Office in Rabwah
Short Discription: This article is quoted from the book of " Summary Of Islamic Jurisprudence"
about the major and minor signs of the day of Judgement
Addition Date: 2008-01-14
Short Link: http://IslamHouse.com/73845
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Translation of Subject Description: Japanese - Arabic - Bengali - Bosnian - Thai - Uzbek - Malayalam
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イーマーンの基幹 - ⑤最後の日への信仰‐2(審判の日の諸予兆)
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イーマーンの基幹 - ⑤最後の日への信仰‐2(審判の日の諸予兆)
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Detailed Description
審判の日の予兆
 
● 審判の日がいつかということは、アッラーしかご存知になられません。崇高なるアッラーは仰られました:-人々はあなたに審判の日について尋ねる。言ってやるのだ、:“それはアッラーしかご存知になられない。どうしてあなたに分かろうか?それはもしかするともうじきやって来るかもしれないのだ。”,(クルアーン3363
 
● 審判の日の諸予兆:
 
預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は審判の日の到来を示す、諸々のしるしを教示しました。それらは大予兆と小予兆の2つに区分されます。
 
審判の日の小予兆
 
● 審判の日の小予兆は3つに区分されます:
 
 1-既に現れ、終了しているもの。その中には以下に示すようなものがあります:
 
 預言者ムハンマド(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の派遣と死。また彼へのみしるしとして起こった、月の裂断。エルサレム開城。ヒジャーズ地方からの大火[1]など。
 
     アウス・ブン・マーリク(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私はアッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)がこう言うのを聞きました:“審判の日の前には、6つ(の予兆)がある。私の死、それからエルサレムの開城・・・”(アル=ブハーリーの伝承[2]
 
     アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:「ブスラーのラクダの首を照らすほどの大火がヒジャーズの地に起きるまで、審判の日はやってこない。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[3]
 
 2-既に現れ、現在も継続中のもの。以下のようなものがあります:
 
 様々な問題や混乱の横行。偽預言者の出現。平和の拡大。イスラーム法知識の減少。無知の蔓延。権力者の護衛の数と不正者の増加。弦楽器の蔓延とその合法化。姦淫の蔓延。飲酒の横行とその合法化。裸足で裸の羊飼いたちが競って高い建築物を築き合うこと。人々がモスクを装飾し、飾り立てるようになること。殺人の増加。時が早く過ぎること。物事がその権威でない者たちに結びつけ、関連付けられること。悪が尊ばれ善が軽んじられること。言葉が軽くなり、行いが減少すること。市場同士の距離が短くなること。ウンマ(イスラーム共同体)におけるシルク[4]の蔓延。吝嗇の増加。嘘の蔓延。財が豊かになり、商業が盛んになること。地震が頻繁に起こるようになること。誠実で正直な者が騙され、詐欺師が信頼されるようになること。下品な物事がはびこること。親族関係の断絶。隣人関係の悪化。卑しい者たちの立場が上昇すること。権力の売買。特権階級の保護。露出度の高い衣服をまとう女性や、裸体の女性の横行。嘘の証言の蔓延。突然死の増加。合法的な生活の糧を模索しないようになること。アラブの土地が緑豊かな土地、あるいは河川と化すこと。野獣が人に話しかけること。鞭の片端と靴の紐が人に話しかけるようになること。イラクの地が閉鎖され、食料や銀貨が不足し、それからシャーム(シリア地方)の地が閉鎖され、食料や金貨が不足すること。そしてムスリムとローマ軍との間に休戦条約が結ばれ、その後にローマ軍がムスリムを騙し討ちにすること。
 
イブン・ウマル(彼にアッラーのご満悦あれ)はアッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)が東の方を向いて、次のように言うのを聞きました:「実に問題はこちらからやって来る。実に問題はこちらからやって来る。シャイターン(悪魔)の角が昇って来る所だ。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[5]
 
 3-また起こってはいないものの、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)が言ったように必ずや現れるもの:次のようなものがあります:
 
 ユーフラテス川が退潮し、その下から金の山が出現すること。コンスタンティノープルの無血開城。トルコとの戦い。ユダヤ教徒との戦いとムスリムの勝利。杖を持って人々を率い服従させるカハターン族の1人の男の出現。その比が150になるまで男性の数が減少し、女性の数が増加すること。マディーナが悪を追放し、滅ぼすこと[6]
また救世主の出現。彼は預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)の家系の出自であり、アッラーは彼においてイスラームを援助します。彼は不正と悪に溢れていた世界を、正義と公正さでもって満たします。7年間世界を統治し、その間史上なかったような恩恵でもって共同体を潤します。彼は東方から現れると言われています。
またズッ=サウィーカタインというエチオピア人の男によってカアバ神殿が破壊されること。そしてそれが再建されることはありません。アッラーのみがよく知り給う。
 
 前述の諸々の予兆は皆、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)から伝えられる正しい伝承によって確証づけられています。
 
審判の日の大予兆
 
● フザイファ・ブン・ウサイド・アル=ガファーリー(彼にアッラーのご満悦あれ)
は言いました:「預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は私たちが何か議論し合っているのを見て、言いました:“何を議論している?”すると彼らは言いました:“審判の日について議論しているのです。”(預言者は)言いました:“10の予兆を見るまでは、審判の日はやって来ない。”そして(その予兆として)大煙、ダッジャール(偽メシア)、大獣、西から太陽が昇ること、マルヤム(マリア)の子イーサー(イエス)の降臨。ヤジュージュとマアジュージュの出現。3つの日蝕‐東西とアラビア半島の日蝕のこと‐を挙げ、最後にイエメン地方から人々を集合の地へと追いやる大火を挙げました。」(ムスリムの伝承[7]
 
     ダッジャール(偽メシア):
 
ダッジャールとは末世に出現し、ルブービーヤ[8]を主張する人間です。東方はホラサン地方を出発し、地上を進んで全ての国に入ります。しかしエルサレムの聖モスクとシナイ山、マッカとマディーナには入ることが出来ません。マディーナは天使の護衛がついており、彼がその近くの塩の吹き出た荒地にやって来ると、3回振動します。そしてそこから全てのムナーフィク(偽信者)と不信仰者が吹き飛ばされるのです。
 
 アブドッラー・ブン・ウマル(彼らにアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私たちがアッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)と一緒に座っていると、彼は様々な試練に言及しました。そして“長い試練”について言及した時、ある者が尋ねました:“アッラーの使徒よ、長い試練とは何ですか?”
 預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は答えました:“(それは)逃亡と戦争であり、その後に続く富と安泰の試練である。それは私の子孫であり、また私の忠実な追従者であると称する者によって引き起こされるが、実際のところ私の忠実な追従者とはムッタクーン(アッラーを畏れ、かれのお怒りや来世での懲罰を買うようなことから身を慎む者たち)なのである。”それから人々はその正当性も能力もないこの男への忠誠の誓いのため、集まるのだ。
 それから“暗黒の試練”が訪れる。それは全ての者に襲いかかり、終焉したかと思いきや再び継続する。そこにおいて人は朝に信仰者に、夕に不信仰者になる[9]。こうして人々は2つのグループ‐偽りのないイーマーン[10]のグループと、イーマーンとは無縁なニファーク(偽りの信仰)のグループ‐に分かれる。ゆえにこのような状況になったら、その日あるいはその翌日にダッジャール(偽メシア)の出現を待つのだ。」(アフマドとアブー・ダーウードの伝承[11]
 
      ダッジャール(偽メシア)の試練:
 
 ダッジャール(偽メシア)の出現は、アッラーが創造されるところ数々の偉大な、人の理性を動揺させる類の超常現象を伴うため、非常な試練となります。彼には天国と地獄があり、彼の天国は実は地獄であり、地獄は天国である、という正しい伝承があります。また彼にはパンの山と水の河川があり、天に命じて雨を降らすかと思えば、地に命じて植物を茂らせるともいいます。また地上の宝庫を自由に扱い、風を伴う雨のごとく、地面を尋常でない速さで切り断つとも言われます。
 彼は地上に40日間留まりますが、その内の1日は1年間に、そしてもう1日は1ヶ月間に、また1日は金曜日に相当し、残りの日々は私たちの日々と同様のものです。それからマルヤム(マリア)の子イーサー(イエス)がパレスチナのルッド門[12]にて彼を葬ります。
 
      ダッジャール(偽メシア)の特徴:
 
 アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は私たちに、ダッジャール(偽メシア)に従ったり彼を信用したりすることに関して注意を促しました。そして人々が彼を見分けて注意できるよう、その特徴を明らかにしました。つまり彼は子を持たない、片目で赤みがかった肌色をした若者で、その眉間の間には全てのムスリムが読み取れる「カーフィル(不信仰者)」と言う字が記してあります。
 
 ウバーダ・ブン・アッ=サーミト(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“ダッジャール(偽メシア)は短躯で肩幅が広く、屈強で毛深い体を有し、片目だがその(不具の)目は完全に閉じてしまっており、奥まっているのではない。ゆえにもしあなた方が(様々な超常現象を操るそのような人物に)惑わされたなら、至高のアッラーは片目などではないことを知るのだ。”(アフマドとアブー・ダーウードの伝承[13]
 
      ダッジャール(偽メシア)出現の場所:
 
 アン=ナウワース・ブン・サムアーン(彼にアッラーのご満悦あれ)がダッジャール(偽メシア)に関してアッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)が言及した伝承の中に、次のような箇所があります:「・・・彼はシャーム地方とイラクの間の道に出現し、あちらこちらを退廃させる。」(ムスリムの伝承[14]
 
       ダッジャール(偽メシア)のは入れない場所:
 
 1アナス(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“ダッジャール(偽メシア)はマッカとマディーナ以外の全ての場所に侵入する。”(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[15]
 
 2-預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)のサハーバ(教友たち)が伝えるダッジャール(偽メシア)に関する伝承に、次のようなものがあります:「彼はマッカのハラーム・モスク、マディーナの(預言者)モスク、シナイ山のモスク、エルサレムの聖モスクの4つのモスクには近づけない。」(アフマドの伝承[16]
 
       ダッジャール(偽メシア)の追従者:
 
 ダッジャール(偽メシア)の追従者の多くはユダヤ教徒、トルコ人、そしてベドウィンと女性からなる混成集団です。
 
 アナス・ブン・マーリク(彼にアッラーのご満悦あれ)はアッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)がこう言ったと伝えています:「厚生地の衣服をまとったイスファハンのユダヤ教徒70000人がダッジャール(偽メシア)に追随する・・・(ムスリムの伝承[17]
 
       ダッジャール(偽メシア)の試練からの予防処置:
 
 偉大かつ荘厳なるアッラーを信仰した状態であり、特にサラー(礼拝)の時にダッジャール(偽メシア)の試練からのアッラーのご加護を願います。また預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は「(クルアーン)洞窟章の最初の10アーヤ(句)を身につけた者は、ダッジャール(偽メシア)から守られる。」あるいは「彼(ダッジャール)と巡り合せた者は、彼に対して洞穴章の出だしを読んで聞かせよ。」と語っています。(ムスリムの伝承[18]
 
     マルヤム(マリア)の子イーサー(イエス):
 
ダッジャール(偽メシア)が出現し地上に退廃を広めた後、アッラーはマルヤム(マリア)の子イーサー(イエス)を遣わします。彼はダマスカス東方にある“アル=マナーラ・アル=バイダーゥ(白いミナレット)”という場所に両腕を2人の天使にかけた状態で降臨します。それからダッジャール(偽メシア)を倒し、イスラームによって地上を治め、十字架を壊します。また豚を殺し、人々の間から吝嗇が去るまで財を行き渡らせます。反逆や反乱などもないまま7年間過ごすと彼はこの世を去り、ムスリムが彼の葬儀の礼拝をします。
それからアッラーはシャーム地方の方角から冷たく心地よい風を吹かせられますが、それはほんの少しでも心に善、あるいはイーマーン[19]を抱く者の命を奪います。
それで彼らは地上から全滅し、悪い者のみがそこに残ります。彼らは容易く悪事に走り、野獣のような卑しい性質で、まるでロバの群れのような混乱の中にあります。それからシャイターンが彼らに遇像崇拝を命じ、審判の日が到来するまで彼らはその状態にあるのです。
 
アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“私の魂がその御手に委ねられているお方にかけて。必ずやマルヤム(マリア)の子イーサー(イエス)は統治者として、正義者として降臨するのだ。彼は十字架を破壊し、豚を殺し、ジズヤ[20]を課す。そして誰も受け取る者がいなくなるまで財を行き渡せる。そしてその時、人々にとってはサジダ(平伏礼)1回の方が現世とそこにあるものよりも優れたものとなるのだ。”」それからアブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「望むなら、(クルアーンの)このアーヤを読みなさい-そしていかなる啓典の民も、彼(イーサー)が(真実の)死を迎えるまでには彼を信仰することになるのだ。そして審判の日、彼は彼らへの証人となる。,(クルアーン4159(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[21]
 
     ヤアジュージュとマアジュージュの出現:
 
ヤアジュージュとマアジュージュは2つの偉大な民で、誰も太刀打ち出来ないような強大な民です。彼らの出現は審判の日の大予兆の内の1つであり、地上に退廃をもたらします。そこでイーサー(イエス:彼に平安あれ)と彼の教友たちが彼らに対してアッラーに祈り、彼らを滅ぼすのです。
 
1-至高のアッラーはこう仰られました:-ヤアジュージュとマアジュージュが解き放たれ、地上の隅々まで一気に散開するまで(彼ら不信仰者らは悔悟しないのだ)。,(クルアーン2196
 
2アン=ナウワース・ブン・サムアーン(彼にアッラーのご満悦あれ)はアッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)が、ダッジャール(偽メシア)出現とイーサーがルッド門にて彼を倒すことに言及した伝承の中でこう延べたことを伝えています:「アッラーはイーサーにこう仰る:“われは誰も太刀打ち出来ないような(強大な)わがしもべたちを出現させた。それゆえしもべたちをシナイ山の方へ非難させるのだ。”それからアッラーはヤアジュージュとマアジュージュを遣わし、彼らは地上の隅々にまで一気に散開する。彼らの内の先頭を切る者たちがタバリー湖に立ち寄ればその水は飲み干されてしまい、彼らの内の後陣の者たちはそこにやって来ると、こう言う:“以前ここには水があったはずなのだが。”イーサーとその教友たちは彼らから包囲され、(彼らの状態は飢えのため)彼らにとって野牛の頭の方が今日のあなた方にとっての100ディーナールよりもましであるような状態に陥る。それからイーサーとその教友たちはアッラーに祈り、アッラーは彼らの首に寄生虫を送られ、彼らを一瞬で滅亡させられる。それからアッラーの預言者イーサーとその教友は地上に降りて行く・・・」(ムスリムの伝承[22]
 
 イーサーとその教友たちは地上に降りて行った後、(地上が悪臭に満ちた場所になっていたため)アッラーに祈ります。すると偉大かつ荘厳なるアッラーは彼らを運び去り、かれがお望みの所で彼らを下ろしてくれる鳥たちを遣わされます。それからアッラーは地上を流し洗う雨を送られ、そして祝福をお下しになります。こうして地上には野菜や果実が実り、動植物を祝福が満たします。
 
 
     ⑤ ⑥ 3つの日蝕:
 
3つの日蝕は審判の日の大予兆の1つで、東西及びアラビア半島における3つの日蝕のことです。これはまだ起こってはいません。
 
⑦ 大煙:
 
末世に発生する大煙は、審判の日の大予兆の内の1つです。
 
1-至高のアッラーはこう仰られました:-待て、天が顕わな大煙を伴ってやって来る日を。(それは)人々を覆い尽くす。(そして彼らは言うのだ)「これは痛烈な懲罰である。」,(クルアーン441011
 
2アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば預言者(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:「6つ(のもの)がやって来るその前に、(よい)行いに急ぐのだ:(そしてその6つとは)太陽が西から昇ること。あるいは大煙。あるいはダッジャール(偽メシア)。あるいは大獣。あるいはあなた方の死。あるいは審判の日そのものである。(ムスリムの伝承[23]
 
⑧ 西から太陽が昇ること:
 
 西から太陽が昇ることは、審判の日の大予兆の1つです。そしてそれは世界の上方の状態が変化することを表す、最初の偉大な兆しなのです。この出来事が起こる典拠として、以下のようなものがあります:
 
 1-至高のアッラーはこう仰られました:-あなた方の主のみしるしのいくつかが到来する日、(不信仰者たちはついに信仰せざるを得なくなるが)その信仰は(もはや)その魂を益しない。あるいは(それら審判の日のいくつかの予兆が到来する前に信仰に入っていた者たちでも)その信仰をもってよきものを得ることがなかった者たち(はその日、その信仰心が彼らを益することはない)。,(クルアーン6158
 
 2アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によればアッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:「太陽が西から昇るまで、審判の日は起こらない。そして太陽が西から昇るや否や、誰もが皆信仰する。そしてその日こそは:-その信仰は(もはや)その魂を益しない。あるいは(それら審判の日のいくつかの予兆が到来する前に信仰に入っていた者たちでも)その信仰をもってよきものを得ることがなかった者たち(はその日、その信仰心が彼らを益することはない)。,(クルアーン6158)」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[24]
 
 3アブドッラー・ブン・アムル(彼らにアッラーのご満悦あれ)は言いました:「私はアッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)がこう言うのを聞きました:“(審判の日の)最初の予兆は、太陽が西から昇ることである。そして昼前に人々の前に大獣が出現することである。それゆえそれらの内どちらが先に起こっても、もう1つが立て続けにやって来るのだ。”(ムスリムの伝承[25]
 
       大獣の出現:
 
末世に人々の前に大獣が出現するのは、審判の日が迫ることを示す予兆の1つです。大獣はその鼻でもって人々を毒し、不信仰者の鼻をへし折り、信仰者の顔を明るく照らします。大獣が出現することの典拠として、以下のようなものがあります:
 
1至高のアッラーはこう仰られました:-そして約束されていた言葉が実現すれば、われら(アッラーのこと)は地上において、彼らに語りかける1匹の大獣を出現させる。彼らはわがみしるしを確固として信じてはいなかったのだ。,(クルアーン2782
 
2-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“それが起これば、それ以前に信仰に入っていなかった、あるいは信仰には入っていてもそれでもってよきものを得ることがなかったような魂をその信仰心が益することのないものが3つある:つまり太陽が西から昇ること。ダッジャール(偽メシア)。地上の大獣である。”(ムスリムの伝承[26]
 
       人々を追いやる大火:
 
 それは東のイエメン地方、アデンのくぼ地から発生する大火で、審判の日の大予兆の中でも最後のものであり、また審判の日が起こるのを知らせる最初のみしるしでもあります。それはイエメン地方から徐々に広がり、人々を集合の地であるシャーム地方へと追いやって行きます。
 
 大火はどのように人々を追いやるか?
 
 アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば預言者(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:「人々は3つの集団において追いやられる。(1つはアッラーからの報奨を)望み、(アッラーのお怒りを)恐れながら行く者たち。(2つ目は)1頭のラクダに2人で、あるいは3人で、4人で、10人で行く者たち。(そして3つ目は)炎に追い立てられる者たち。(その炎は)彼らが昼寝するにも夜に泊まるにも、朝を迎えるにも夕を迎えるにも、どこにでも彼らと共にある。」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[27]
 
       審判の日の最初の予兆:
 
 アナス(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、アブドッラー・ブン・サラームは改宗した時、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)に様々な質問をしました。そしてその中に、次のようなものがありました:「審判の日の最初の予兆は何ですか?」すると預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「審判の日の最初の予兆は、人々を東から西へと追いやる大火である。」(アル=ブハーリーの伝承[28]
 
       審判の日の諸予兆と状況の変化の連続性:
 
 1-審判の日の大予兆の内の最初のものが起これば、次々にその後の諸予兆が連続します。預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました;「(審判の日の)諸予兆は、糸でつながれたビーズ玉(のよう)である。その糸が断たれた時、それらは互いに連続(して落下)するのだ。」(アル=ハーキムの伝承[29]
 
 2アナス(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“地上で「アッラーよ、アッラーよ!」と祈られている限り、審判の日は起こらない。”(ムスリムの伝承[30]
 
 3-フザイファ・ブン・アル=ヤマーン(彼にアッラーのご満悦あれ)は言いました:「アッラーの使徒(彼にアッラーからの平安と祝福あれ)は言いました:“愚か者を親に持つ愚か者が現世において最もよい境遇にある者とならない内は、審判の日はやって来ない。”(アッ=ティルミズィーの伝承[31]
 
 
 


[1] 訳者注:アル=クルトビーの著「アッ=タズキラ」によれば、それはヒジュラ暦654年のジュマーダー・アル=アーヒラ月にマディーナで発生した大火であるといいます。それは一説にはマッカやブスラー(シリア地方の1都市)からもその火が見えるほど大きいものであった、と伝えられました。
[2] サヒーフアル=ブハーリー(3176)。
[3] サヒーフアル=ブハーリー(7118)、サヒーフ・ムスリム(2902)。
[4] 訳者注:詳しくは「5.シルク」の章を参照のこと。
[5] サヒーフアル=ブハーリー(7093)、サヒーフ・ムスリム(2905)。文章はムスリムのもの。
[6] 訳者注:一説には末世のダッジャール(偽メシア)の時代のこととも言われます。
[7] サヒーフ・ムスリム(2901)。
[8]訳者注:いわゆる主性。つまりこの世の創造や管理、所有や支配などに関する権威。
[9] 訳者注:つまり人の生命や財産や尊厳が、目まぐるしく合法となったり非合法となったりすること。
[10] 訳者注:「8.イーマーンとイーマーンの諸特質」の項参照。
[11] 真正な伝承。ムスナド・アフマド(6168)、スナン・アブー・ダーウード(4242)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(3568)。アッ=スィルスィラト・アッ=サヒーハ(974)参照。
[12] 訳者注:アン=ナワウィーによれば、エルサレム付近の町。
[13] 真正な伝承。ムスナド・アフマド(23144)、アブー・ダーウード(4320)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(3620)。文章はアフマドのもの。
[14] サヒーフ・ムスリム(2937)。
[15] サヒーフアル=ブハーリー(1881)、サヒーフ・ムスリム(2943)。
[16] 真正な伝承。ムスナド・アフマド(24085)。アッ=スィルスィラト・アッ=サヒーハ(2934)参照。
[17] サヒーフ・ムスリム(2944)。
[18] サヒーフ・ムスリム(80092937)。
[19] 訳者注:「8.イーマーンとイーマーンの諸特質」の項参照。
[20] 訳者注:ジズヤはイスラーム国家の統治下にあるムスリム以外の啓典の民に、また一説には全ての非ムスリムに課せられる人頭税のことです。
[21] サヒーフアル=ブハーリー(3448)、サヒーフ・ムスリム(155)。文章はアル=ブハーリーのもの。
[22] サヒーフ・ムスリム(2937)。
[23] サヒーフ・ムスリム(2947)。
[24] サヒーフアル=ブハーリー(4635)、サヒーフ・ムスリム(157)。文章はムスリムのもの。
[25] サヒーフ・ムスリム(2941)。
[26] サヒーフ・ムスリム(158)。
[27] サヒーフアル=ブハーリー(6522)、サヒーフ・ムスリム(2861)。文章はアル=ブハーリーのもの。
[28] サヒーフアル=ブハーリー(3329)。
[29] 真正な伝承。ムスタドゥラクアル=ハーキム(8639)。アッ=スィルスィラト・アッ=サヒーハ(1762)参照。
[30] サヒーフ・ムスリム(148)。
[31] 真正な伝承。スナン・アッ=ティルミズィー(2209)、サヒーフ・スナン・アッ=ティルミズィー(1799)。
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