Иймон асослари (Малоикаларга иймон келтириш)
②諸天使への信仰
● 諸天使への信仰とは:諸天使が存在し、彼らがアッラーに属していることを疑念抜きに信じることです。そして私たちはジブリール(ガブリエル。かれに平安あれ)のように、アッラーがその名を言及された天使たちも信じますが、一方でその名が知られていない他の天使たちについても同様に信じます。また彼らの様々な性質や所業の内で知られているものも、同じように信じます。
● 彼らの地位:彼らは至高なるアッラーの高貴なしもべたちであり、アッラーの崇拝者たちです。かれらにはルブービーヤ[1]もウルーヒーヤ[2]の性質も全く備わっていません。かれらは至高なるアッラーが光からお創りになられたところの、不可知の領域に属する存在なのです。
● 彼らの所業とは:アッラーを崇拝し、かれの崇高さを讃美することです。-そしてかれ(アッラーのこと)の御許には、かれを崇拝することにおいて驕り高ぶることもなければ、疲れを覚えることもない者たち(天使たちのこと)がいる。(彼らは)昼夜に(その主の)崇高さを讃美し、休むこともないのだ。,(クルアーン21:19-20)
● 彼らのアッラーに対する服従の度合い:荘厳かつ偉大なるアッラーは彼らに、自らの命令に対する完全な屈従と、それを実行するための力量を授けられました。彼らは決してアッラーに逆らうことがありません。-彼らは(諸天使)はアッラーが命じたことにおいてかれに逆らうこともなく、ただ命じられたままに実行するのである。,(クルアーン66:6)
● 天使の数:
彼らの数は膨大で、至高のアッラーのみがその正確な数をご存知です。彼らの中にはアッラーの玉座を運ぶ者たち、天国の番人たち、地獄の番人たち、しもべたちの行いを看視する者たち、その行いを帳簿に書き留める者たちなどがいます。また彼らの内のある者は毎日アル=バイト・アル=マアムール[3]で礼拝をしますが、その数は7万にも上ります。そこで礼拝した者たちは一旦そこを出れば、2度とそこに戻ることはありません。預言者ムハンマド(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)のミゥラージュ[4]に関する伝承で、彼はこのように語っています:「…それから私はアル=バイト・アル=マアムールまで連れて来られた。私はジブリールに(これは何か、と)尋ねた。彼は言った:“これがアル=バイト・アル=マアムールだ。毎日7万の天使がそこで祈るが、彼らは一旦そこから出たら2度とそこに戻ることがない[5]。”」[6]
● 諸天使の名称及び役割:
諸天使は、アッラーがかれに対する服従とイバーダ(崇拝行為)のために創られた高貴なるしもべたちであり、その数はかれのみがご存知です。アッラーは彼らの内のある者の名称や役割については私たちに示して下さいましたが、それ以外の者たちについてはかれのみがその知識を専有されています。アッラーは彼らに様々な役割を与えられました。そのいくつかを挙げていきましょう:
1-ジブリール(ガブリエル。かれに平安あれ):諸預言者や使徒たちへの啓示を任されています。
2-ミーカーイール(ミカエル。かれに平安あれ):雨と作物に関しての役割を担います。
3-イスラーフィール(かれに平安あれ):角笛を吹き鳴らして現世の終焉を告げ、そして復活を知らせます。[7]
上記の天使たちが最も偉大な天使たちであり、生の諸要因について委任されています。例えばジブリールは心の生がそこに依拠するところの啓示を任され、ミーカーイールは一旦不毛となった大地の再生が依拠するところの雨を任され、またイスラーフィールは死後の肉体の生がそこに依拠するところの角笛への吹きこみを任されています。
4-地獄の番人マーリク:地獄を任されています。
5-天国の番人リドワーン:天国を任されています。
またこれらの者たちの他にも、次のような天使たちがいます:
・ 死の天使:しもべに死が訪れた際、魂を引き抜く役割を担います。
・ 天国と地獄の番人たち。
・ アーダムの子ら(つまり人類)の看視を委任されている者たち:彼らは各人の行いを見守り、それは記録します。
・ 常にしもべと共にある者たち。
・ 昼夜の交替を担う者たち。
・ アッラーが祈念されている場所を探索する者たち。
・ 胎内の赤ん坊に、彼らがその人生において得ることになる糧や行い、寿命、幸福になるか不幸になるかということなどをアッラーの命に基づいて書き定めることを委任された者たち。
・ 墓の中で、死人にその主と宗教と預言者について問いただすことを委任されている者たち。
これ以外にも沢山の天使がいますが、その正確な数は全ての物事を詳細に数え尽くされるアッラーのみがご存知です。
● 高貴なる記録者たちの役割:
アッラーは高貴なる記録者たちをお創りになられ、彼らに私たちを見守らせ、言葉や行いや意図などを記録させるように命じられました。全ての人間には2人の天使がついています。そしてもう2人の天使が、1人はその後方から、そしてもう1人はその前方から彼を守護し見守っているのです。
1-至高なるアッラーは仰られています:-そして実に、あなた方には(あなた方の行いを)看視する者たちがいる。(彼らは)高貴なる記録者たちであり、あなた方の行いを知っているのだ。,(クルアーン82:10-12)
2-至高なるアッラーは仰られています:-2人の受け取る者(天使)が(人の)右と左に座して、(その言葉や行い)を受け取るのだ。(人が)語る全ての言葉は、記録し看視する者の面前を免れることはない。,(クルアーン50:17-18)
3-至高なるアッラーは仰られています:-言葉を内に秘める者も露わにする者も、また夜に潜む者も昼に横行する者も、(アッラーの御前では)同様である。(全ての者には)その前から後ろから、アッラーの命ゆえに次々と交替して引継ぎ看視する者たちがついている。実にアッラーは、民が(善行や服従行為に基づいた)状況を自ら変えてしまわない限り、彼らの(恩恵にあふれた)状況を変えてしまわれることはない。そしてアッラーがある民を滅ぼされることをお望みになれば、それは誰にも阻むことが出来ない。そして彼らには、アッラー以外に庇護してくれるものはいないのだ。,(クルアーン13:10-12)
4-アブー・フライラ(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、アッラーの使徒(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「アッラーは(天使たちに、こう)仰られた:“わがしもべが何か1つの悪行をしようと思いついたら、それを実行に移すまではそのことを記録してはならない。しかしそれを行ったならば、その通りに記録せよ。そしてもしわれのために(彼が思いついた1つの悪行を)思い止まったなら、彼のためにそれを1つの善行として記録せよ。また彼が何か1つの善行を思いついたならば、彼がそれを実行しなくともそれを1つの善行として記録せよ。そしてもしそれを行ったならば、彼のためにそれを10倍から700倍の形にして記録するのだ。”」(アル=ブハーリーとムスリムの伝承[8])
● 天使の創造の偉大さ:
ジャービル・ブン・アブドッラー(彼にアッラーのご満悦あれ)によれば、預言者(彼にアッラーからの祝福と平安あれ)は言いました:「アッラーは、私がかれの玉座を運ぶ天使たちのある者について話すことをお許しになられた。(その天使というのは)実にその耳たぶから肩までの距離が、700年もの行程なのである。」(アブー・ダーウードの伝承[9])
● 諸天使を信仰する事による成果:
1-至高のアッラーの比類なき偉大さと権能、そしてお力と英知を知ること。というのもアッラーは、かれのみがその数をご存知になるところの膨大な数の天使たちを創造されたからです。またかれの玉座を運ぶ天使たちの内の1人は、その耳たぶから肩までが700年もの行程という巨大さなのですから、かれの玉座が想像を超える偉大さを備えているということは容易に理解出来ます。これが、崇高なる-かれにこそ諸天地におけるこの上ない威厳は属し、かれは偉大かつ英知溢れるお方である,(クルアーン45:37)ゆえんです。
2-アッラーの、アーダムの子ら(つまり人類)に対するご配慮を知ることでかれに感謝し、またかれを讃美すること。というのもアッラーは天使たちを、アーダムの子らを見守り、彼らを援助し、また彼らの行いを書きとめるよう委任されたからです。
3-至高のアッラーへのイバーダ(崇拝行為)、そして信仰者たちへの祈願と赦しを請うなどといった天使たちの行いを知ることにより、彼らへの愛情が増大すること。偉大かつ荘厳なアッラーはかれの玉座を運ぶ天使たちと、かれの周りに侍る天使たちについてこう仰られました:-(アッラーの)玉座を運び、その周りに侍る者たち(つまり天使たち)はアッラーの崇高さを讃え、かれを賛美する。彼らはアッラーを信仰し、信仰するしもべたちのために(彼らの罪の)赦しを請う:“われらが主よ、あなたは全てをそのご慈悲と御知識をもって包み込まれました。ですから悔悟し、あなたの道に従う者たちにお赦しをお授け下さい。彼らを(地獄の)業火の懲罰からお救い下さい。われらが主よ、そして彼らと、彼らの祖先と配偶者と子孫たちの内の正しい信仰者たちを、あなたが彼らに約束されたところのエデンの楽園にお入れ下さい。あなたこそは強大かつ英知溢れたお方であられます。そして彼らを諸悪(地獄の業火)からお守り下さい。(審判の日である)その日、地獄の懲罰から免れた者こそはあなたが慈しまれた者です。そしてそれこそはこの上ない勝利なのです。”,(クルアーン40:7-9)
[1] 訳者注:いわゆる神性。つまり真に崇拝されるべき権威としての性質。
[2] 訳者注:いわゆる主性。つまりこの世の創造や管理、所有や支配などに関する権威としての性質。
[3] 訳者注:マッカのカアバ神殿の丁度真上の第7層の天界にあると言われる、天使たちがアッラーを讃美する場所。
[4]訳者注:いわゆる昇天のこと。ある晩預言者ムハンマドはマッカからエルサレムまで奇跡の「夜の旅」をし、そこから大天使ジブリールに伴われて天界を訪問しました。
[5]訳者注:つまり天使たちはそこに一度きりしか入ることがないにも関わらず、そこには常時7万の天使がいます。このことは天使の数の多さを示しています。
[6]サヒーフ・アル=ブハーリー(3207)、サヒーフ・ムスリム(162)。
[7]訳者注:詳細は後述の「審判の日の予兆」章を参照のこと。
[8] サヒーフ・アル=ブハーリー(7501)、サヒーフ・ムスリム(128)。
[9] 真正な伝承。スナン・アブー・ダーウード(4727)、サヒーフ・スナン・アブー・ダーウード(3953)。
(3953)。